箕輪町商工会様の定例会にて講演させていただきました

一般社団法人地域インタ―ネット新聞社では、2017年6月13日に代表理事の橋本が箕輪町商工会様の定例会にて講演させていただきました。

今回は「巨大再開発が続く『日吉・綱島』で高まる箕輪町の役割」と題し、最近の再開発状況についてご紹介しました。

当日の講演骨子(背景にあるもの)につきましては以下の通りです。

■ 巨大再開発が続く「日吉・綱島」で高まる箕輪町の役割

【1.自己紹介】

【2.横浜日吉新聞について】

【3.綱島街道周辺での再開発状況】

・日吉駅から綱島駅までの綱島街道周辺では大きな再開発がいくつも進行している、大きな4つの動きを簡単に紹介

・これは、今から5年半以上先の2023年3月までに「相鉄・東急直通線」が開通することにともない、ほとんどが住宅需要の高まりを狙った再開発

  • 3-1.相鉄・東急直通線の建設
    ・日吉駅から新綱島駅、新横浜駅を通って相鉄線を結び、東急と相鉄を相互乗り入れさせる新しい地下鉄の計画である
    ・箕輪町の線路沿いに住む人にとっては騒音や道路封鎖などで大変。日吉にとっては、目黒線の始発列車が大幅に減ることもあってメリットを感じている人はあまり多くない
    ・当初は再来年の2019年4月の完成予定だったが、大幅に延期し、現在は「平成34年度下期下期」に開通という言い方をしており、2022年10月から2023年3月末までの間に開通させる方針
    ・遅れた原因は、綱島駅東口に作られる「新綱島駅」周辺の地盤が想定よりも悪かったことや、地下を使うための土地収用の遅れ。特に大倉山駅近くでは新線の駅もできないのに、住宅街の下にトンネルが掘られることに抵抗が強い
    ・箕輪町では、箕輪町1丁目の読売新聞の付近から綱島まで1キロほど、地下20メートルに「綱島トンネル」を掘る準備をしている。これは約2年10カ月ほどかかる見通し
  • 3-2.アピタなど一連の跡地を使った野村不動産の「箕輪町計画」
    ・相鉄直通線の開通で、便利の良い日吉へは相鉄沿線などからさらに多くの人が流れ込んでくる可能性が高い
    ・日吉駅周辺には土地が少ないので、目を付けられたのが箕輪町2丁目のアピタ日吉店とNRI野村総研、日本興亜損保の跡地である。東京ドーム1つが余裕で入るくらいの広さ。すべての土地を野村不動産が取得した
    ・最高20階建てのマンション3棟1320世帯分を建設し、高齢者向けの賃貸マンションやアピタよりは格段に小さい商業モールも作る計画となっており、野村総研(データセンター)の跡地は市が買い取り「箕輪小学校」を2020年4月までに作る
    ・20階建てなので、計画地正面にある日吉ロイヤルマンションなどでは眺望や日照などが悪くなる可能性が高く、反対している人も多いが、市は粛々と都市計画決定の手続きを進めており、野村不動産も計画を撤回する気は感じられない。このまま20階建てを含んだ計画が認められる可能性は高い
    ・2020年以降に最大で4000人が住む新しい街が生まれる。現在の箕輪町2丁目の人口は5500人ほどだが、これが倍近くになる可能性がある。現在の箕輪町全体の人口は1万人ほどなので、3分の1ほどが「新住民」ということになりそう
  • 3-3.旧パナソニック工場跡地を使った「綱島SST」
    ・2011年に閉鎖した松下通信工場の跡地は、パナソニックと野村不動産が共同で先進的なまちづくり「綱島サスティナブルスマートタウン(綱島SST)」の開発を進めている
    ・米国アップルの研究所はすでに完成して世界中から注目されているが、秘密主義を徹底しており何をしているか誰もほとんど分からない。200人くらいしか働いていないのではないか、との報道もある
    ・アピタは今年秋に開業する予定だったが、ファミリーマートと合併したこともあって来年春ごろにオープンが延期となった
    ・このほか90戸超の野村不動産のマンションや慶應大学の学生寮も作られるが、綱島SSTの人口自体はそれほど多くない。ただ、周辺で新しいマンション建設が活発化しているので、綱島SSTのある綱島東4丁目付近の人口は増えていくであろう
  • 3-4.綱島駅東口・新綱島駅の高層ツインタワー
    ・綱島SSTからさらに綱島街道を進み、温泉の「東京園」があった付近の地下に相鉄直通線の「新綱島駅」を作る予定のため、大きな再開発が行われている
    ・駅の地上には高さ100メートルのタワーマンション(28階建て程度)を建て、低層階には商業施設や、300人規模のホールを持つ「区民文化センター」が設けられるほか、バスターミナルも新たに作られ、日吉や鶴見方面のバスはこちらに移される
    ・綱島駅の東口にももう1つのタワーマンションを建て、ツインタワーとして、綱島駅と新綱島駅を2つのマンションを通じて連絡する計画がある
    ・綱島駅の東口にはかつての温泉旅館などに使われていた土地が多く残っており、これらも含めて大開発が予定されており、風景が大きく変わりそう

【4.箕輪町周辺における今後のまちづくり】

・日吉から綱島までの綱島街道を中心に街が大きく変わろうとしている

・再開発にともなって、街の姿が変わるとともに、新しい住民が次々と流れ込んでくる

・人が流れ込む中心となるのは、綱島街道周辺の箕輪町と綱島東エリアである。日吉と綱島の中間にあって、住宅に使えそうな土地がまだ残っている。駅へも最大でおおむね徒歩15分圏内

  • 4-1.今後も工場などの跡地は続々生まれる
    ・土地転換の中心は工場など、企業が持っている土地。地価が上昇し、売却して住宅に転換しようという動きが加速
    ・すでに箕輪町2丁目の「DOWAサーモテック」の工場がマンション「プラウド日吉」に変わった。綱島東5丁目でもヤマト急便(ヤマト運輸横浜綱島ビル)の拠点跡地が大型マンション「シティテラス横濱綱島」に変わっている
    ・横浜市では、箕輪町周辺や綱島東エリアで今後も再開発が相次ぐことを見通し、「日吉綱島東部地区まちづくりビジョン」というものを去年新たに作って、ルール化している。そこでは、公共的な施設や用地を提供すれば、ある程度の高い建物を認める可能性も示唆している
  • 4-2.「4000人超の新住民」と地元をつなぐ
    ・箕輪町は4000人規模で人口が増えるが、土地と関係の浅い新住民なので、今の箕輪町のコミュニティとは違った形の集団が生まれることになる
    ・アピタ跡地のマンションは、「エリアマネジメント」という手法を使って住民のコミュニティをつくることが考えられている。これは民間が主体となったまちづくりで、箕輪町にもう一つの新たなコミュニティが生まれることになる
    ・エリアマネジメントには、事業者や新住民だけでなく、これまで箕輪町のまちづくりを率いてきた箕輪町町内会や箕輪町商工会の役割が大きくなるのではないか
  • 4-3.箕輪小学校・日吉南小で綱島とつながる
    ・新たにできる箕輪小学校では、綱島SSTを含めた綱島東4丁目の全域が通学エリアとなっており、綱島SST周辺に住む人はみな箕輪小学校へ通うことになる
    ・すでに日吉南小では、綱島西6丁目の一部が学区となっている
    ・これまで以上に日吉に近い綱島の人とつながることになる

2017年6月13日
一般社団法人地域インターネット新聞社